第10回カンボジア国際映画祭(3)熱気とパワーに圧倒された!到着編

ホーチミンで乗り継いだ飛行機が着陸態勢に入り、カンボジアの景色がぐっと迫ってくる…あのくねくね曲がった川は何だろう…。初めての国に降り立つ瞬間が大好き。ようやくプノンペンに到着です。

ビザ申請も含めて入国審査、荷物の受け取り、もろもろが終わって建物の外へ出ると、ものすごい熱気。早速、トゥクトゥクやタクシーの客引きに声をかけられます。

実は出発前に現地情報を調べていたところ、空港と市内を結ぶ鉄道が2018年に開通したとカンボジア好きの方のブログで知り、ぜひぜひ乗ってみたい!と思っていました。が、鉄道の駅の待合室(みたいなところ)でスタッフ(らしき人)に尋ねると、その日の運行はもう終了したとのこと…まだ17時過ぎだったのに…。

まあ待合室にも運行終了を知らせる表示のようなものはなく、スタッフ(らしき人)2人ものんびりお喋りをしていたりして、これがカンボジアの日常風景なのかなと思ったり。こういうカルチャーショックは、あらためて外国に来たんだな〜という気持ちになって、むしろ旅の楽しみ。

仕方がないので、Grab(配車アプリ)を初めて使い、トゥクトゥク(三輪タクシー)を呼んでみました。いや、これ本当に便利。LINEみたいにアプリ内の無料通話機能があって、空港みたいにトゥクトゥク待ちの人がたくさんいるような場所でも「いまどこ?」「コーヒーショップの前に立ってるよ。青いシャツ着てるよ」みたいな会話が、ドライバーさんとできるのです。事前に料金もわかるし、クレジットカード決済できるし、滞在中の移動は全てGrab とトゥクトゥクでした。

2泊するホステルはトンレサップ川のすぐそば。どうやらこの辺りは観光客向けのエリアのようで、レストランやバー、マッサージ店が並んでいます。ホステルの斜め向かいにコンビニを発見し、石けんとティッシュペーパーを購入。USドルで支払うと現地通貨リエルでお釣りがきました。

夕食は、現地ならではの美味しいものを食べたいなと思ったものの、その時すっかり疲れ果ててしまっていて。と言うのも、空港に到着時、ビザの申請の列に並んでいると、目の前に立っていた男性が「さっさと仕事しろ、この土人めが!」と日本語で怒鳴っているのに遭遇してしまったのです。その男性は観光ではなくビジネス目的でという身なりでしたが、若い男性を2人連れていて、彼らも一緒にヘラヘラと笑っていたのが、本当に我慢できなかった。その時のショックが、ずっと頭から離れなくて。

結局、ホステルの近くの、レストラン兼バーのようなお店に入り、思い切り観光客向けのメニューと価格設定だったに違いないけれど、アモック(Amok)というバナナの葉につつんだカレーをいただきました。



お腹が満たされると気持ちも上向きに。21世紀にもなって、醜悪な差別を撒き散らす情けなくて悲しい人間(一応、人間として認定してあげる)に、私の大切な旅の思い出を台無しになんてさせねぇ!美味しいもの食べて、映画見て、素敵なお土産も買ってやる!!と思い直し、そのまま腹ごなしを兼ねて近所を散歩していると、ナイトマーケットに行き当たりました。屋台がいっぱい出ていて、仮設舞台のようなところで誰かが歌をうたってて、おもしろいなぁ。胃腸が強かったら、こんなところでご飯を食べたかったな(笑)。

日が暮れて暗くなってもまだまだ暑く、赤信号でも止まらない大量の車とバイク。東南アジアの(と言っても広うござんすね、ここはカンボジアの、と言うべきか)独特のパワーに圧倒されながら、1日目が過ぎていきました。