第23回釜山国際映画祭（9）Fly By Night

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海外の映画祭で見る記念すべき第1本目の作品は
マレーシアの『Fly By Night』。
クアラルンプールを舞台にした
クライムアクションムービーです。

乗客相手にちゃちな詐欺（脅迫）をしかけて
小金を稼ぐタクシー運転手。
そこにマフィアや悪徳警官が加わり
次第に事が大きくなっていく。

とにかくテンポが速くて（良い意味で）
英語字幕が切り替わるスピードについていけない。
細かい部分はかなり拾えてないと思いますが
それでも面白かったー！

カーチェイスのシーンはきっといろんな映画を見て
研究したんだろうなと思ったし
ちょっと昔の香港映画（香港ノワール）を
彷彿とさせるところもあって。

どうやら同じことを感じた人がいたらしく
上映後のゲストトークでも質問が出てました。
監督自身、80〜90年代の香港映画を
たくさん見て育ったとのこと。

そのほか、ゲストトークの質疑応答で
印象的だったことは
・タクシー運転手をメインキャストにすることで
マレーシア社会の階層や格差を表現した
・撮影前に俳優たちと2ヶ月ほどワークショップをして
それぞれのキャラクターを掘り下げていった
・良い人が悪い人に、悪い人が良い人に見えてくる
善悪の区別、白黒の区別がつかない物語を描いた
などなど。

マフィアのボス役を演じた俳優さんも登壇して
この作品で悪役デビューした
本当はたくさん撮影したのにカットされちゃって…と
会場の笑いを誘っていました。

こういうゲストトークでいろんな話を聞けるのも
映画祭ならではの楽しみですね。

 マレーシアって
多民族／多言語／多文化の国だなぁと
あらためて感じた映画でもありました。

Malaysia 
2018
Director: Zahir OMAR
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